漫画批評の入門書
おすすめの本
3冊
マンガの原理(Kindle版)
編集部の評価:91/100
大場渉・森薫・入江亜季/KADOKAWA
漫画を描いた経験があり、コマ割りや読みやすさを理屈から見直したい人に。
内容・選ぶ前の確認
作例を使って視線の流れ、ページのめくり、人物の見せ方などを説明する技法書。読む側にも、表現の仕組みを考える手がかりになります。
選ぶ前に確認:初めて描く人には難しい箇所があり、断定的な語り口も好みが分かれます。Kindle版は固定レイアウトで、文字検索などに対応しません。
評価の理由:漫画表現を作例と理屈で見直せます。制作経験者向けの難しさと断定的な語り口があります。
出版社の紹介戦後少女マンガ史
編集部の評価:84/100
米沢嘉博/筑摩書房
戦後から1970年代の少女漫画が、雑誌や表現の変化とどう結びついていたか知りたい人。
内容・選ぶ前の確認
戦前の少女文化も踏まえ、1980年までの少女漫画を作家・作品・出版事情からたどります。気になった作品を調べながら読むと、次の読書につなげられる通史です。
選ぶ前に確認:1980年までが対象で、現在までの歴史ではありません。知らない作品名が多いと読み進めにくく、執筆当時の価値観や用語にも注意して読む必要があります。
評価の理由:少女漫画を出版や文化の流れから考えたい人に向きます。対象は1980年頃までで、現在までの通史ではありません。
出版社の紹介マンガの描き方―似顔絵から長編まで
編集部の評価:82/100
手塚治虫/光文社
画力の練習だけでなく、読者に伝わる物語やアイデアの作り方を考えたい人。手塚治虫の創作観に触れたい人にも。
内容・選ぶ前の確認
絵、アイデア、物語づくりを通して漫画表現を考える入門書です。制作を始める際の考え方を知るほか、読む側が演出の工夫に気づくための読みものとしても選べます。
選ぶ前に確認:作画例や道具の説明には時代性があります。現代的な絵柄の練習やデジタル制作の操作を覚える目的なら、別の技法書の方が直接役立ちます。
評価の理由:漫画で何をどう伝えるかを考える入口になります。現在のデジタル作画の操作は扱いません。
出版社の紹介選ぶときのポイント
分析対象となる作品群
読んだことのある作品が分析対象に含まれると、論点を追いやすくなります。未読作品を扱う章では、あらすじやコマの説明がどこまであるかを見ます。
理論と具体例のバランス
具体的な場面を読み解きたいなら作品分析中心、漫画を論じる方法を学びたいなら理論の説明がある本を選びます。
前提知識の難易度
初めてなら、視点や語り、コマ割りなどの用語を作例とともに説明する本が候補です。専門的な議論から始まる本は、序章を読んで難しさを確かめます。
購入前の確認
- 目次で関心のある論点を探す
- 引用作品の範囲を確認する
- 注釈と索引の有無を見る