動物行動学の入門書
おすすめの本
6冊
僕には鳥の言葉がわかる
編集部の評価:92/100
鈴木俊貴/小学館
鳥の声を聞いて、研究者がどう意味を確かめるのか知りたい人
内容・選ぶ前の確認
シジュウカラの声をめぐる観察と実験を、著者自身の経験から語る科学エッセイ。日常の気づきから仮説を考える過程を楽しめる。
選ぶ前に確認:鳥の種類を見分ける図鑑や、すべての鳥の声を訳す辞典ではない。漢字に慣れない読者には別刊のふりがな版もある。
評価の理由:鳥の声を手がかりに、仮説と実験の面白さを追える。種類を調べる図鑑とは使い分けたい。
出版社の紹介ウォード博士の驚異の「動物行動学入門」 動物のひみつ
編集部の評価:89/100
アシュリー・ウォード/ダイヤモンド社
動物が群れで暮らす理由を、いろいろな種の事例から知りたい人
内容・選ぶ前の確認
昆虫から鳥、クジラや霊長類まで、動物の社会的な行動を幅広く紹介。協力や争い、学習について、観察のエピソードを読み進められる。
選ぶ前に確認:700ページを超える大部の読み物。名前を調べる図鑑や、ペットの飼育手順を探す人には用途が違う。興味のある動物から時間をかけて読みたい。
評価の理由:動物の社会行動を豊富な事例で楽しめる。大部なので、短時間で全体像をつかむより時間をかけて読む人向け。
出版社の紹介動物行動の観察入門 計画から解析まで
編集部の評価:89/100
マリアン・S・ドーキンス 著/黒沢令子 訳/白揚社
動物を眺めるだけでなく、問いを立てて記録する観察を始めたい人
内容・選ぶ前の確認
仮説、サンプリング、観察と分析を順に解説。調査の計画を立てるときに、何をどう記録するかを考えるための入門書。
選ぶ前に確認:面白い動物の話を読むより、研究の方法を学ぶ本。統計に触れる章もあるので、気軽な雑学を探す人より観察を実践したい人向け。
評価の理由:観察計画から記録・解析へ進める実践向けの入門。雑学よりも観察技法を学びたい人に合う。
出版社の紹介ソロモンの指環 動物行動学入門
編集部の評価:84/100
コンラート・ローレンツ 著/日高敏隆 訳/早川書房
研究者が動物を観察する楽しさを、エッセイとして味わいたい人
内容・選ぶ前の確認
鳥や魚、身近な動物の観察を、ユーモアを交えて描く古典。行動の細かな違いに目を向ける研究者の姿勢を読み取れる。
選ぶ前に確認:古典としての観察記録で、現在の研究全体をまとめた教科書ではない。当時の飼育方法をそのまま実践する手引きにはしないこと。
評価の理由:細かな観察と語りの面白さが魅力。古典の読み物として選び、現在の飼育や研究の手引きとは分けたい。
出版社の紹介おとなのための動物行動学入門
編集部の評価:84/100
今福道夫/昭和堂
身近な疑問から動物行動学の考え方に触れたい人
内容・選ぶ前の確認
動物の争い、学習や群れなどを題材にした教養エッセイ。ヤドカリやチンパンジーなどの研究例から、行動を見る視点を学べる。
選ぶ前に確認:200ページの読み物で、分野全体を順序立てた専門教科書や実験手順書ではない。理論や観察技法を深めたい人は参考文献へ進みたい。
評価の理由:身近な疑問と研究者の視点をつなぐ読み物。研究手順を順に学ぶ本ではない。
書誌情報基礎からわかる動物行動学
編集部の評価:82/100
トリストラム・D・ワイアット 著/沼田英治 監修/青山薫 訳/ニュートンプレス
生物の基本を知り、行動学の全体像を短い本で整理したい人
内容・選ぶ前の確認
感覚、発達、学習、信号、集団行動へと進み、研究上の問いを説明する。多様な動物の例を通して、行動が生じる理由を複数の角度から考えられる。
選ぶ前に確認:専門用語が多く、完全な初学者には調べながら読む必要がある。2021年の『サイエンス超簡潔講座 動物行動学』と同内容の新書化なので重複購入に注意。
評価の理由:行動学の主要な問いを小さな本で見渡せる。専門用語が多いため、生物の基本を知る人に向く。
出版社の紹介選ぶときのポイント
野生動物と飼育動物の比率
自然の中の行動を知りたいなら野外研究、身近な動物に関心があるなら飼育下の観察を扱う本を選びます。対象の動物種も確認します。
研究方法の説明
行動をどう記録し、何と比較したのかが説明されていると、結論の根拠を追えます。実験と野外観察のどちらを中心に扱うかも見ます。
写真や図の多さ
動作の違いを理解したいなら、連続写真や動きを示す図がある本が候補です。写真の鑑賞が中心か、行動の解説が中心かで選びます。
購入前の確認
- 観察と推測を分けているか見る
- 参考文献を確認する
- 専門用語集の有無を確かめる